生活保護拒否で放火

こんばんは、ばたすけです。

29日(水)に報道ステーションで「認知症のドライバーが30万人いる」という特集をやっていたという話を書きました。
今日は「生活保護の申請に来た人を門前払いにしている」という特集(?)をやっていました。
「北九州方式と言って、生活保護の申請に来た人が門前払いされている事実を告発します」と始まったのですが、最初は何故か下関駅の駅舎が燃えるシーンでした。
なんでも‥‥
刑務所を出て持ち金の無くなった男が北九州市生活保護を申請しようとしたら、市の住居者じゃないからと断られ(それは当然だ)、故郷の京都に帰りたいと言ったら隣の下関駅までの切符を渡された。
また刑務所に入ろうと思い、下関駅に放火した。
‥‥とのこと。
その後、老人の孤独死や、生活保護を申請しに来た老人を追い返す話が流れ、古館氏が「老人に冷たい社会としか言い様がないですね」と締めくくっていました。

ふむ、「生活保護の申請に来た人を追い返すのは言語道断だと言いたい」ということは理解できました。
しかし、最初の放火の話をわざわざ出すのにはどういう意図があるんでしょうか?

私には「生活保護を断ったから下関駅は放火されたんだ」と言っている様にしか聞こえませんでした。
生活保護の申請に来た人を門前払いにするのは問題ではありますが、どういう理由であれ、放火は許される行為ではありません。
そのことに一言も触れないで、「生活保護申請を門前払いにして申請書も渡さないのは許せない」と言われても、「社会の不正を告発しようとしている」とは思えないですよ。
根本的な善悪の判断基準が狂っているんじゃないでしょうか。

放火と生活保護の申請拒否は一緒くたにして話す内容ではないですよ。
問題の次元が異なります。
この番組を見たら下関の人も北九州の人も憤慨するんじゃないでしょうか。
こういう報道をしていると、例え正しいことを主張していたとしても、賛同しようという気にはなれません。
どういう意図でこういう番組構成にしているのか、理解に苦しみます。