宮廷画家ゴヤは見た

こんばんは、ばたすけです。

連休で行楽地は混んでいますので、近所で「宮廷画家ゴヤは見た」を見てきました。

時代考証がどれだけ正しいのかは判りませんが、ゴヤの絵が真っ暗だったり、悪魔みたいなものばかりなのが何故かは映画を見て納得しました。
欧米人にしてはキリスト教(正確にはカトリック?)批判とも思えるような内容で、珍しい切り口の映画だなと思いました。
派手なアクションなどとは無縁でしたが、CGでドッカンボッカンするだけで主義主張や問題提議のない昨今の映画よりかはよっぽど楽しめ(という表現は正確ではない、正確には「興味深かった」か)ました。

ただ、映画としての出来がどうだったかは楽しめたかどうかとはまた別の話です。
タイトルになっているにも関わらず、ゴヤは主人公じゃない(公式サイトを見るとゴヤのことは殆ど書かれていない)ですし、だからといってゴヤを主軸に物語が進むのでゴヤについて触れない訳にもいかない。
そんな調子で人物描写が非常に浅いです。
それに、あれこれ盛り込み過ぎて、どれも中途半端で煮え切らないといった感じでした。
邦題は「宮廷画家ゴヤは見た」となっていますが、宮廷画家はほとんど関係がなかったですしね。
ゴヤの語りを入れるなどして、ストーリー展開をもう少し補足するなどした方が良いんじゃないかと思いました。

まったく映画のことを調べずに見に行ったのですが、監督はアマデウスミロス・フォアマンなんですね。
「画」がかなり良かったので誰かと思ったのですが、ミロス・フォアマンなら納得です。

不満点はありますが、それなりに見られる映画だったので総じて良かったです。
1日1回上映ですがその割に客数も少なく、人気ないみたいですが、見て損はないと思いますよ。