安全性の確認

こんにちは、ばたすけです。

7月21日にNHKで放送された「メルトダウン 連鎖の真相」を見ました。
SR弁の構造的な欠陥や、非常時に使用するが耐震基準が緩い配管など、

実際に福島の事故が発生するまで誰も気が付かなかった問題

についての話がありました。
SR弁の構造的欠陥の話については、事故調査報告書にも記載されていないということですし、東京電力地震による設備の損傷はなかったと発表していますが‥‥

こんな状況で、本当に原発の安全は確保されているのでしょうか。

安全性の確保というのは、「何が原因だったかを究明して、その対策が取られている状況」のことを言うと思うのですが、とてもじゃないですがそんなことはできていませんよね。
「電気があれば事故は起こっていなかった」では、「原発は安全です、事故なんか起こりません」と同じで思考停止じゃないですか。

状況に応じた対応策が用意されていて、それが確実に機能することを確認して、初めて安全性が確保されていると言えるんじゃないでしょうか。
少なくとも、構造的に欠陥があって、それに対して手当てがなされていないのであれば、再稼働させるなどというのは論外ですよね。

つらつら考えるに、東京電力原子力発電所に再稼働が許可されず、関西電力原子力発電所に再稼働が許されるというのは、電気が足りる、足りないという話だけでなく、こういう構造的欠陥に対する安全性の担保という側面もあるのかなと思ったりします。
再稼働が許可された大飯原発は、福島原発の沸騰水型と違い、加圧水型ですからね。
ただ、大飯原発の加圧水型はスリーマイル原発の事故原因となった「原子炉の水位が正確に測定できない」という別の問題を抱えてはいるようですが。

いずれにしても、「事故に至った事象はこれ、それに対してはこう安全策を用意しました」ということを逐一説明してもらわない限りは「安全だ」とだけ言われても納得はできないですよね。
メルトダウン 連鎖の真相」の事象の説明のように、素人にも判るように想定している事象とその対策を説明して欲しいものです。
まぁ、端的に言えば政府には「説明する気が無い」としか思えないんですよ。