米中貿易摩擦と言うけれど

おはようございます、ばたすけです。

中国は成長し、GDPは日本の2倍以上になって云々

という話を根拠として、色々な論理を述べる記事が書かれていますよね。

アベノミクスGDPは多少成長したが、ドル円レートでドル換算すると実際にはGDPは減少している

だから安倍政権の経済政策は失敗だ

とか、日本はもう駄目だとかその手の話です。

中国の経済成長云々は数字からするとそうなんですけれども、そりゃね、統制経済なのを良いことに通貨を際限なく発行して国費としてばら蒔けば経済成長するのは当然ですわな。
日本は概算要求が6年連続で100兆円を超えたとニュースになっていますが、中国に倣って毎年200兆円とか300兆円を国家予算として投入すれば、GDPを膨れ上がらせるのは造作もないことです。
まぁ、日本ではそういうことはできない(統制経済ではなく市場経済ですから、そんなことをすると円の価値が発行した分だけ下落していく)という、単純にそれだけのことです。

で、そうやって国営企業や国策企業に国費を際限なくバンバン投じる中国の行為が市場経済を歪めているとか、自由で公平な市場競争を阻害しているというのがトランプ大統領の主張な訳ですね。
国が企業活動や市場経済に口や手を出すなということです。
自由公正で開かれた環境にしなさいと、ただ単にそれだけのことなんですよ。
しかし、中国政府にそれをどれだけ言っても聞き容れないどころか、むしろ「干渉してくるなら、アメリカの企業が中国市場で自由に活動できると思うなよ」とか真逆のことを言い出すから、トランプ大統領が圧力を強めていくことになる。

この話はファーウェイへの制裁が事例としては一番判り易いですかね。
ファーウェイの携帯電話はどうして高性能なのにこんなに安いのか?
そりゃ、競合製品競合企業を排除して市場を独占するために中国政府の国費が投入されているからですよ。
極論ですが、1万円で製造した製品に対して中国政府が1万円出しているとするなら、ファーウェイは無料で製造できていることになる訳ですよね。
同等製品を他社は0.5万円の利益を得るべく1.5万円で販売している所、ファーウェイは0.5万円の利益を得るべく0.5万円で販売する訳です。
そんな製品が市場に出回るとすると、公平な企業間競争や自由公平な市場など望むべくもないです。

追加関税などのアメリカの中国への圧力という表面的なものだけを取り上げて米中貿易摩擦とか言っていますが、本質はそこじゃないんですよね。
今時な言い方をするなら、「中国のチートを止めさせようとしているだけ」といった所でしょうか。
そりゃ、ルールを無視して良いならどうにでもできますよね。

どうも、記事を書いてる本人が判っていないのか、それとも読んでいる人間をわざとミスリードしようとしているのか、この手のニュースに触れる度に気になって仕方がなかったので書いてみました。
ま、誰もこんなブログは見ていないでしょうけれども。