偽装請負

こんにちは、自称ネットワークコンサルタントのばたすけです。

IT関連ページのコラムで初めて知ったのですが、「偽装請負」というものがあるそうな。
話を読んでみると、IT業界は偽装請負が日常化していると書いてあり、労働関係官庁が「首都圏 派遣・業務請負適正化キャンペーン」を展開しているとも書いてありました。
そういえば昨日、キヤノンが「偽装請負対策に派遣・請負社員を数百人正社員化する」なんてニュースが流れてましたね。
まぁ、キヤノンは御手洗社長が経団連の会長になったこともあって、体裁を気にして特にピリピリしているのでしょうけど。

さて、この「IT業界は偽装請負が日常化している」って話ですけど、私の知ってる会社は「偽装請負で労働者をホールセールスしてその中間マージンで成り立っている」んですけど、これってどうなんでしょう?
ここまでくるとあまりにも堂々とし過ぎていて、私は違法行為だなんて微塵も感じませんでしたよ。
いやぁ、法律関係は例え周知徹底されていなくても、知らなかったでは済まされないので、この際しっかり勉強しておこうと思います。

で、少し勉強してみましたが「偽装請負の何が悪いのか?」はよく解りませんでした。

偽装請負の弊害として「中小ソフトハウスが中抜きされ利益を圧迫されている」と解説されていましたが、「それじゃぁ、中小ソフトハウスが大企業と直接契約できるのか?」と問えば「はっきり言って無理!」ですから、これは仕方が無い‥‥というか、覚悟の上でやっていることだから放っておいてやれよと思わなくもないんですけどね。
中抜きで利益が圧迫されるってのは、その企業の営業努力の問題であって、偽装請負とは直接の因果関係はないと思うんですよ。

あと、「労働管理されてない派遣先で意にそぐわぬ仕事をさせられて‥‥」という話も書いてあったのですが、確かに労働状態を管理されていないのは問題ではあるのですが、「仕事が意にそう」なんてことはどんな仕事をしていても無い訳で、そんなことを言われても知ったことではないというか、気に入らなければ転職すれば良いじゃないかと思うんですよね。
意にそぐわぬ仕事をさせられることになったから、私は転職しましたけどね。
これまた、偽装請負とは直接的因果関係はないような気がします。

まま、私が読んだ解説のレベルが低い‥‥というか、書いてる本人も「偽装請負」何なのかがよく解っていないんでしょうね。
だったら記事にするなと言いたいです、まったく。

で、「偽装請負の何が悪いのか?」の結論は「労働関係の法律違反だから」ってことですかね。
ただ、前述の通り「偽装請負で成り立っている」なんて会社もある訳だから、既に法律が実態に合っていないとしか言い様がないですよね。
IT業界の言葉で言えば「偽装請負なんてデファクトスタンダードですよ」ってなもんでしょうか。

さてさて、今後どのように対策していくのか楽しみです。
杓子定規に「実態がどうであれ、法律違反なんだから一律禁止」なんてことにすると、「偽装請負を禁止されたので技術者がいなくなってしまい、システムが停止しました」なんてことになるんじゃないでしょうか。
私は「IT業界の偽装請負を禁止するのは無理」だと思うんですけどね。
労働関係の官庁の方々は表面をなぞるだけではなくて、もっと詳細に実態を調査した方が良いと思いますよ。
手始めに、官庁のシステムを運用している会社の実態なんかを調査してみると良いんじゃないでしょうかね。
あと、通信なんかの公共インフラもね。