これが学生気分ってやつか?

こんばんは、ばたすけです。

つくば市が市内の小中学校に設置した風力発電装置で予定通りの発電量を得られなかったとして、事業委託先の早稲田大学(と風車の製造会社)に損害賠償を求めた訴訟の判決が出ましたね。
事業費の3億円を賠償額として要求したのですが、判決はつくば市側にも落ち度があるとして過失分を減じた2億900万円の支払いを命じるという内容でした。
早稲田大学側は承服できないとして上告したそうですが‥‥

早稲田大学側の
「事業発電ではなく、環境教育の一環と聞いていたから、発電できなくても問題ないという認識だった」
という主張って、何の言い訳にもなってませんよね。

「環境教育なら、発電装置が発電しなくても良いのか?」

って、それじゃ風力発電装置じゃなくて、ただの風車じゃないですか。
それどころか、さっぱり回らない上に、たまに回れば回り過ぎて壊れるのでは「どうかしている」としか言い様がありません。
「3億もらってオブジェを作った」
では誰も納得してくれないのは当たり前じゃないでしょうか。

このニュースを受けて、マスコミが早稲田大学の学生にインタビューしていましたが、曰く
「失敗して損害賠償を払わなければならないのでは、次に挑戦する人がいなくなる」

挑戦って‥‥
まぁ、学生気分ってのはこういうものなんでしょうね。
ビジネスとお勉強は異なるということが判っていらっしゃらない。
商売として契約してお金を受け取っている限りは、要求された結果を出せなければ補償しなければならないのは当然のことですよ。
「この人は全国ネットで何自分の馬鹿さ加減を披露しているのだろう」と思いましたが、もしかしたらこの学生さんは「自分が大金叩いて買ったものがきちんと動かなかったとしても笑って許せる」という非常に広い心の持ち主なのかもしれませんね。

茶化してちゃいけませんね、社会経験がないとこういう風に思うものなのでしょう。

この風車を設計したのがどういう方か知りませんが、(大学の先生の全部が全部そうではないですが)学生がそのまま大学に残って、社会を知らないまま教授になったという人なんじゃないかと想像していたりします。
学生さんが言ったのと同じように「研究のつもりだから、失敗しても仕方ないよね」程度の気持ちだったんじゃないでしょうか。
そもそも、問題の風車は素人目にも「風を受けてよく回る」ような形状にはまったく見えませんので、あれで発電できるとはとてもじゃないが思えないんですよ。
羽根を外したとう情報もありますので、実際がどういうものなのかは判らないのですが、いずれにせよ「まったくと言って良い程にほとんど回らなかった」のは事実ですから、どういうつもりで作ったのかが気になります。

まぁ、いずれにせよ賠償命令からは逃れられないでしょうね。
裁判となると論点をズラして少しでも有利な条件を引き出そうとするものですが、発電できないどころか
「発電機の総待機電力(消費電力)量が総発電量を上回っている」
のでは、何をどう言い繕ったところでどうにもならないでしょうから。