追突されて認識する社会レベルの違い

こんにちは、ばたすけです。

駅の乗降場を出ようと信号待ちで止まっていたら、突然「ゴン、モキュゥ」という音がして車が揺れました。
後ろを見ると、そこらじゅうぶつけてボコボコになっている古い型のローレルに追突されていました。

運転手は婆さんに限りなく近い割に化粧が濃いおばさんで、助手席に酔っ払いの爺さんが乗っています。
こちらが車を降りても相手方は降りてくるでもなく、窓を開けての第一声は
「ゆっくりだったからなんともないでしょ」

どんなに低速でも、車がぶつかればまったく無傷という訳にはいきません。
「いや、ぶつかってますから」
と言っても
「でも傷とかないでしょ、よく見てみてよ」
と、相変わらず車の中から勝手な事を言っています。

話が通じる相手ではないので、こういうのはさっさと警察を呼ぶに限ります。
乗降場を完全に塞いでいるので、
「警察呼びますので、車を脇に寄せて下さい」
と言って自分の車を脇に移動させました。
無傷を主張しているので、このまま逃げたりしないかなと思ってナンバーを覚えたのですが、逃げることなく車を脇に寄せて、そこでやっと車を降りてきました。

その後警察に電話をし、警官が来るまで10分ほどかかったのですが、その間も
「どこに傷があるの」
を連呼してます。
いえ、私の車は黒ですし夜ですから、よく見えないだけでしょう。
助手席の酔っ払いも出てきて
「兄ちゃん、なんでも金で解決ってことなのか」
とか訳の判らないことを言っています。
いえ、修理は実費ですから、別に私の懐には1円も入りませんよ。

低速での追突ですから、衝撃はバンパーがすべて吸収しており、目立った凹みなどはありませんが、衝撃吸収の役割を果たしたバンパーには擦れ傷が付いています。
夜中なのでよく判りませんが、他にも傷はあるでしょう。
パサートくんのバンパーはカラードバンパーなので、修理となれば塗装ではなくバンパー交換以外に方法はありませんし、リアセクション全てを覆っている巨大なものですから、かなりの値段がするはずです。
ま、きっちり修理してもらうだけのことですから、何を言われても無視ですね。

警察が来て調書を取り終え、互いの連絡先を交換した後に
「それでは修理については保険会社から連絡があると思いますので」
と言ったら最後に残していったのが
「こんなのどこを修理するの」
ですよ。

現場に来た警官も
「自分が追突しておいて、なんであんな被害者みたいな態度なんだ」
と呆れていました。

一体、どんなボロイ車に追突したつもりでいるのか、その感覚が不思議でなりません。
どう見ても、買ってからそんなに間のない綺麗な車に見えると思うのですが。
例え大衆車メーカーのフォルクスワーゲンといえどもそれなりの値段の車種ですし、一応は外車ですから、ボロボロの軽自動車にでも軽く接触した感覚でいられても困ります。
かすり傷でも傷は傷ですから、きっちり修理させてもらいますよ。
そもそも、追突しなければかすり傷だって付きはしなかったんですからね。

# もっと判り易く、ベンツのSクラスにでも乗っていれば良かったのかな?

これは何なんですかねぇ?
自分が追突して相手の車に傷を付けた、それも信号で停止状態の車に追突という、何をどう言い訳しても100%自分の過失としかいえない状況で、まぁよくこれだけ手前勝手な事を言えるものだと感心してしまいます。
「ごめんなさい」もないですからね。
しかし、なんやかやと言う割には逃げる訳でもないし、事故の後処理で電話をすれば居留守を使うこともなく電話に出るしで、まるで自分は一切悪くないかのような堂々とした態度なんですよ。
最初は単に「常識がない」とか「学がない」で片付けていたのですが、少し違うような気がしてきました。

なんて言うのでしょうか、私は別に大した人間ではないですが、それでも「住んでいる世界が違う」と言うのが適切な気がします。
すべてにおいて感覚がまったく異なるんですよね。
存在感や空気といったものでしょうか?
いや、社会レベルと言った方が良いのかな??
私にとっては相手はまったくの異質で異常な存在であり、「よくこれで今まで生きてこられたな」と思うのですが、助手席の酔っ払いの爺さんなどを見ていると「同様の人間だけのコミュニティにいれば、異質さや異常さを感じることはない」ということがよく判ります。
とにかく、私とは全く違いますし、私の周囲にいるタイプの人間でもないです。
こういう別世界に生きている人々とは係り合いになりたくないなと深く思いました。

とは言うものの、任意保険に加入してくれていて助かりました。
これで無保険とか言われたら踏んだり蹴ったりですからね。
先方の保険会社から連絡がきていますので、後は保険会社とのやり取りだけでカタが付きます。
もう一生、「未知との遭遇」とは無縁でいたいものです。