原発再稼働の安全基準

こんばんは、ばたすけです。

原発再稼働の安全基準が云々と言われ続けていますが、誰の話も的を得ていないように思います。
というのも、誰もかれもがハードウェアの安全性の話しかしていないんですよね。

防潮堤だの注水ポンプだの、建物の耐震性だの、原子炉自体の耐久性だのと、要求されるハードウェアの安全性には確かに
「これが備わっていなければどうしようもないよね」
という最低限度のものはあると思います。

その最低限度のハードウェア基準をクリアーするのは当然のこととして、より大事なのは運用体制や手順などのソフトウェアなんですよね。

ハードウェアだけをせっせと整えても、それを運用し、非常時に状況に応じて対処するのは人間なんですから、運用体制や手順、非常時でもスムーズに相応の対処ができる訓練など、それらソフトウェアが整わなければ、ハードウェアだけを堅固にしてもまったく意味はないです。

安全基準の話をする人は、設備の構築維持管理の経験がないんでしょうか?

そもそも、「原子力発電所はどんな状況においても事故は起こりません」というハードウェアに対する安全神話があったからこそ、重大事故時の対処マニュアルが整備されておらず、設備を把握している人間は常駐していないという状況に陥った訳じゃないですか。
こういうソフトウェア面の不備が福島の原発事故の被害を拡大させた最大の要因だと言い切って良いと思いますが、識者とされる人も含めて、一体何を事故から学んだんでしょう??

暴論ですが、最低限度のハードウェアさえ揃っていれば、どんな状況であっても運用対処で最悪の状態は避けられるんですよ。

経験が無いという人には判らない話だと思いますが、逆に構築維持管理の経験がある人であれば言わんとしていることは感覚的に理解できると思います。

最後は人が何とかする

しかない訳ですから、論じるべきは

最低限度必要なハードウェアが何かを定め、それがいつでも機能する状態になっているかどうか
(どのような状況にも対処できるハードウェアを完備するという意味ではない)



どのような状況にも対応できる体制と対処手順が確立されているかどうか

ではないでしょうか。
ハードウェアの話だけしていても、安全なんて絶対に確立されないですよ。
これまた、視点、論点がズレていますよ。