デフレが先か、商品価値が低いのが先か

こんばんは、ばたすけです。

牛丼の値下げの話が出る度に、ニュースでは「デフレの象徴、牛丼の低価格競争」と言っています。
まるで、「デフレだから牛丼の価格が下がっている」かのような言いっぷりです。
番組に出ているコメンテーターも「デフレによる低価格化が云々」と、デフレについてしか言及しないのですが‥‥

私はこれに物凄い違和感を感じています。
マーケティングを勉強していれば、商品のライフサイクルについては勉強していると思います。

同じ商品を売り続ける限り、競合が出てきて価格競争となり、最後は競合同士で廉売競争の体力勝負になる

こんなことは常識ではないでしょうか。
なんで牛丼やハンバーガーの低価格競争の話になると、みんなこのことに口を噤み、「デフレだから」を合唱するのでしょうか??

同じ商品を売り続けていれば、顧客は飽きて他の商品を購入するようになりますし、競合がより低価格で同じ商品を出して来れば、顧客獲得のためには値下げして対抗するしかありません。

「付加価値」が生み出せず、「同じ商品を販売し続ける」限りは、絶対に「廉売競争になる」んですよ。

マーケティングを勉強すれば、最初に出てくる話じゃないですか。

まぁ、経済状況を無視してマーケティングを語ることができないのは確かなんですが、逆に「経済状況にしか言及しない」のは視点が一方的に過ぎるように思います。
何故、商品ライフサイクルのことを誰も言及しないのか不思議で仕方が無かったのですが、昨晩(正確には一昨日の晩)のワールドビジネスサテライトで取り上げられたマクドナルドが出した高級ハンバーガーの話の最後に

「デフレだから値上げできないんじゃなくて、値上げできるだけの商品価値が無いから値上げできないだけなんですよね」

とコメンテーターが言ったのを聞き、驚いてしまいました。

なんだ、解ってるじゃんか!
どうやら、エコノミストというのは馬鹿ではなかったようです(苦笑)

マスコミか、証券業界かは判りませんが、「何でもデフレのせい」にしたい人達がいるんでしょうねぇ。