歩き出した君

こんにちは、ばたすけです。
前職の上司と食事をしたのですが、その席でなんだか面白い(無責任)話を聞きました。
後輩の一人が「辞める」と言い出したので、会社が必死で引き留めているんだそうです。
で、その引き留めている理由というのがまた微妙なんですよね。

曰く「これが呼び水となって、連鎖的に辞められると困る」

う~ん、個人的には「有り得ない話」だと思うんですけどね。
辞めると言ってる本人は他所でもやっていけるくらいの実力は持っていると思いますが、会社が「連鎖的に辞めるかも」と危惧しているその他の人々の実力には疑問符が付く上に、自分のやりたいことをやるために今の会社を去るといった気概も持っていないと思うのですが(見縊り過ぎかな?)。
こういうのを杞憂と言うのではないかと。
偉い人々はもうちょっと人間観察、職場観察をした方が良いと思います。

それに、辞めると言われてから、慌てて待遇改善やらなんやらと言い出すのはそもそもおかしいんですよね。
私は「社員が気持ちよく働ける環境を用意する」のが会社の務めだと思っているので、「辞めます」と言われてから「悪い所があったのなら直すから」と言い出すのでは遅いんですよ。
そういうのは常日頃から、社員が不平不満に思っていることへのケアやフォローアップをしてこなかったことの証明にしかなりません。
会社の至らなさを強調しているだけだから、みっともないことは止めた方が良いですね。
恥の上塗りです。

# この辺りの話は恋愛と同じですよね
# 「一度愛想を尽かされると元には戻れない」「普段からのケアが大事」ってやつ(^_^;)

あと、本人が「ここには自分の希望するもの(仕事の内容や、自己の成長、報酬、充実感、遣り甲斐等々)がない」と言っているのだから、そう言われた時点で手遅れなんですよ。
社員が満足するものを今まで与えられなかったのに、ここで少し話し合ったくらいでそれが与えられるとは到底思えません。
会社に対して待遇改善を要求するためのポーズとして「辞職」という言葉を使っているのならいざ知らず、次のステージに進むと言っているのなら、引き留めるだけ無駄でしょう。
私自身、「この会社に残っても自分の志向する仕事はできない」と思って転職したので、そういう気持ちはよく解ります。

ただまぁ、会社を飛び出しても自分の意図した通りの仕事に就ける可能性ってのは結構低いので、どこかに妥協点を見出さなければならないのも事実なんですよね。
現状に留まるというのも、一つの妥協点ではあると思いますが。
とは言え、「自分が志向していたのとは違うけど、予想外に勉強になった」ということが無いとも言い切れないので、自己の成長を志向するのであれば、環境を変えるのは悪いことではないと思います。
私が通ってきたのと同じ道を歩み出そうとしている後輩の前途が希望に満ちたものになることを祈りたいと思います。

‥‥っていうか、他人の成功を祈ってる暇があったら、自分のことを先になんとかせにゃいかんのだよな(^-^;)