資格馬鹿現象

こんばんは、ばたすけです。

例の辞めてしまった彼にWindowsServerの勉強をさせていたのですが、「勉強するにしても目標がないと難しい」と言う(つまり、目下の仕事に備えるという漠然とした目的には対応できないと自分の駄目さ加減をアピールしている)ので、Microsoftのラーニングパスを参考に‥‥

M10-201 :MCA Platform (WindowsServer2008 対応)

M10-401 :MCA Security (Microsoft Windows Vista 対応)

70-640 :MCTS Windows Server 2008 Active Directory, Configuring

70-642 :MCTS Windows Server 2008 Network Infrastructure, Configuring

70-646 :MCITP Windows Server 2008, Server Administrator

‥‥こういう資格取得のパスを示しました。
WindowsServerの運用管理者向けというやつですね。

ただ、仕事の内容としては70-640で充分なので、
「今回の仕事としては70-640の内容で十分対応できるだろうから、準備期間の2か月の間に仕事の準備を進めつつ、70-640取得を目指して頑張ってくれい」
と指示しました。
要は、資格取得がメインではなく、仕事に必要な知識が資格と丁度マッチしていたので、仕事の準備を進めつつ、資格も併せて取得できれば万々歳という考え方なのですが‥‥

いつまで経っても仕事の準備には着手せず、資格の勉強だけを続けるんですよね。
挙句に、準備期間も残す所あと3週間となった頃に70-640まで取得した彼が私の所に来て曰く

「次は何の資格を取れば良いですか?」

自分がやらなければならないことを勘違いしているようです。
「資格なんて持っていても仕事はできないよ、資格を取るのが仕事じゃないよ」と何度も言ってきたのですが、その度に「資格を取れるくらいの知識レベルになっていないと仕事にはならないと思います」と主張し続け、挙句の果てにこれですよ。

結局、仕事の準備にほぼ未着手のまま仕事が始まり、彼がグズグズな仕事を始めて2日目の夜中に
「私には勤まりませんので、今日で辞めさせて下さい」
という件のメールが届いた訳です。
(きっと彼は「資格を取ったのに、なぜできないんだ」と思ったでしょうね)

極論ですが、はっきり言って資格なんて持っていなくて良いんですよね。
「資格を持っていたって仕事はできない」逆を言うなら「仕事ができれば資格なんて要らない」んですよ。
また、「資格を取得するための勉強」なんてどれだけやっても意味はないです。
それは「資格試験への対策」であって「実務に即した知識」ではないのですから。

過去にも、同じような資格取得が目的になってしまった勘違い野郎がうちの会社にいましたが、なんで「資格を持っていれば仕事ができる」という勘違いが生じるんですかね??
運転免許なんかの「持っていないとそれができない資格」をイメージしてしまうんでしょうか?
とにかく必死で資格を取ろうとするのですが、ITの資格なんて持っていないと仕事ができないなんてものは一つもないのですが。

まぁ、IT業界での勤務経験がないので、資格を取得してデキる人材ですよというアピールをしたいという気持ちは判らなくはないのですが、この手の人は必ず
「仕事をそっちのけにして資格を取得しようとする」
んですよ。
そして、どれだけ「それは違う」と指摘しても、なんのかんのと言い訳をして路線転換しようとはしないんですよね。
学生の就職活動じゃあるまいし、資格を持っていたって何のアピールにもなりゃしないのですが。

どんなに資格を取得したとしても、それが滅多に取得できない超高難度の資格でもない限りは
「何年経験がありますか?」
「どういう仕事をしてきましたか?」
と尋ねられて絶句するだけで、
「なんだ、資格を持ってるだけで実務経験はないのか」
と言われて終わりですよ。
それが現実です。

この「資格馬鹿現象」はなんとかならないものなんでしょうか。
どれだけ指摘しても認識を改めてはくれないのだから、こちらとしてはどうしようもありません。
「資格取得禁止!」とでも言えば良いんですかね??