相手に対する敬意がなくなれば関係は継続できない

おはようございます、ばたすけです。

私は個人的に、「お互いが相手に対して敬意を持てなくなれば関係は終わりだ」と思っています。

肉親の情があるので多少緩いながらも、親子の関係もそうだと思っています。
嫁さんとの間もそうですし、友人との関係も同じです。
「相手は自分より劣る、自分は相手より優れている」とか思っていて、真っ当な関係が築けるとは思えません。
一応、会社経営なんぞをやっていますので、自分と社員との間もそうだと思っています。
お互いに、相手に敬意を持てなくなり、相手を軽んじるようになれば、建設的な関係を維持することは不可能でしょう。
まぁ、相手のことを道具か何かと思っているような人間にはない発想かもしれませんが、少なくとも私はそう考えて生きています。

で、この相手に対する敬意というのは、仕事に関しても同じだと思っています。

極論ではありますが、色々な意味で自分達に能力が無いから、顧客はその業務を遂行できる能力のあるうちの会社に対して仕事を依頼している訳です。
だからといって、こちらが「やってやるんだ」とか「解っていないくせに」といった思いあがった考えを持つようでは、仕事の質が下がります。
顧客の何に対して‥‥
というのは場合によって様々ですが、仕事に対する熱意だったり、真摯さだったり、そういったものに対して我々は敬意を払い、その敬意に相応する質の仕事をするべきだと思います。
逆に、顧客はこちらの仕事に対して敬意を払ってもらいたい訳ですが‥‥

ただまぁ、必ずしも毎回「お互いに敬意を払って接し、丁寧な仕事ができる」という訳にはいかないんですよね。
最近は大分減りましたが、昔は「外注のクセに俺様に意見するのか、黙って言われた通りにやってりゃ良いんだよ」と言われたりしたものです。
「お前達ができないから、俺たちが代わりにやってやってるんだよ」という、こちら側の思い上がりの逆バージョンですね。
こういう態度でこられる顧客に対して、こちらが敬意を払える訳がありませんので、仕事はどうしても適当、ヤッツケになります。
「お前の為に努力しようなんて気になる訳ないだろう」
とまぁ、そういうことです。

で、今の仕事が丁度そんな感じです。
インフラの構築運用の仕事は無いからと契約を切る。
しかし、何かあると電話してきて曰く
「困っているので、今すぐ対応して欲しい」
予算が無いからと値引きを要求し、一人分の仕事量はないからと勤務日数も週4日と削って契約額を減額する。
しかし、作業は次から次へと積み上げて、フルタイムでも終わらないような量を押し付けてくる。
そして、休みの日でも、何かあると電話してきて曰く
「困っているので、今すぐ対応して欲しい」

はぁ、仕事が無いと言ったのは誰なんでしょうか??

週4日勤務だというのは顧客が言い出したことで、休みのスケジュールも伝えてあります。
休まれて困るのであれば、事前にスケジュールの調整を持ち掛けてくれれば、こちらだって休みをシフトするくらいのことはします。
それに、そもそも週4日で「困る」ようなスケジュールであるのなら、毎日出勤するような契約をするべきでしょう。
「いないと困る」状態の一体全体どこが「仕事が無い」のでしょうか?

安価に便利に使い倒す。

そういう態度が見え見えなんですよね。
これで我々に「顧客に対する敬意」が持てるはずがないです。
「困っている」と言われても、「自業自得、勝手に困ってろ」としか思えないです。

ただ、うちの会社は二次請けなので、腹を立てているのは一次請けしてうちに仕事を依頼している会社であって、発注元の会社に対して腹を立てている訳ではないんですよね。
一次請けの会社のいい加減な仕事(言い過ぎか?)で発注元の会社が迷惑を被っているのを見ていると、「一次請けの会社が困ると、発注元の会社はさらに困る」訳で、あんまりなこともできないなと思ったり。
うちが発注元の会社から直接受注できれば良いんでしょうけども、大人の事情でそういう訳にもいきませんし。

昨日も、発注元の会社から電話があって少し話をしましたが、なんだか可哀想でした。
可哀想ではありますが、契約が無いからには行って作業するという訳にはいきません。
いや、顧客がこちらに対して敬意を持ってくれているのであれば、契約が無くても行って作業しますよ。
大抵のお客さんの場合はそうしてます。
それが後々の仕事に繋がったり、顧客との関係が強化されたりと、「今日の少しの損で、明日の大きな徳が取れる」のであればそうします。
しかし、今の顧客は我々の労苦をなんとも思っていませんからね。
むしろ「タダで使えてラッキー」程度にでも思われればまだ良い方で、ややもすると「無料で奉仕するのは当然だ」とか思っているかもしれませんから。

ま、何にしても、この顧客に対して敬意をまったく払えないということだけは確かです。