アウディとトヨタの差

こんばんは、ばたすけです。

ル・マンはアウディの1,2,3,5位で終了となりました。
最大のライバルであるトヨタが消えて油断が出たのか、終盤にクラッシュ多発で1,2,3,4位独占とはいきませんでしたが、まぁ独壇場と言える結果だったと思います。
優勝したのがハイブリッドの1号車、アウディe-tronクアトロですので、
「ハイブリッド!」
「クワトロ!」
と鼻息荒いアウディの宣伝が始まる気がします。
この週末くらいの新聞が楽しみですね(苦笑)

しかし、序盤の3号車のクラッシュもそうですが、終盤の2号車と3号車のクラッシュからの復帰は凄かったですね。
ものの10分で修理を完了して、何事も無かったかのようにコースに送り出すんですから。
しかも、レース中の最速ラップは修理後の2号車が出していますし。

「今後、トヨタのマシンの熟成が進んで、来年はトヨタアウディの真っ向勝負が見られるんじゃないか」
なんて話が出ていましたが、デルタウイングにぶつけた後のトヨタ7号車のリアセクションの交換作業を見ていると、トヨタアウディに勝つことはないだろうなと思ってしまいました。
と言うより、今のル・マンを日本企業が制覇するなんてことはあり得ないんじゃないでしょうか。

絶対に壊れてはいけないパーツは壊れないように作る
その上で壊れる可能性のあるパーツは壊れてしまうことを前提に、どんなトラブルであっても迅速に障害箇所を修復してレースが続行できる車体を設計する

まぁ、日本人(と日本の組織)にはリスク管理ができませんから、こういう車を設計することはできないでしょう。

なんというか、「速いけど壊れると直せないトヨタ」と「何度クラッシュしても復活して走り続けるアウディ」を見ると、東洋人と西洋人のリスク管理能力の差を見せ付けられた気がしてなりません。
原発事故じゃないですけども、「起こり得ないトラブルだった」とか「想定外だった」ではすべてが終わってしまうんですよね。

勝って当然のチームが勝った。
そういうことなんだと思います。