無い物強請り

こんばんは、ばたすけです。

派遣法改正への対応や、社員が増えて社内規定を見直す必要が出てきたりと、やらなければならないことが山積して自力では片付けられそうにないので、社労士事務所と顧問契約を結びました。
そんでもって社労士さんとあれこれ話をしている訳ですが‥‥

IT企業だというので、正直なところ、最初はブラックで滅茶苦茶な会社だろうと覚悟していたんですが、中小零細でこれだけきっちりやられている会社はまずないですよ

‥‥と言われました。

まぁ、顧客企業を悪し様に言うことはないと思うので、話半分に聞かなければならないとは思いますが、社労士さんからは優良企業だと言われた訳です。
そもそもが私は大企業を渡り歩いて独立していますので、自分が今までにいた環境を元に会社のルールを決めていれば、社内制度が手厚くなるのは当然ですし、仕事も選んで請けているから、ブラックになる訳がないんですよね。
自負に対して、社労士さんからお墨付きをもらえた訳で、ちょっと鼻が高いです。

ただ、だからといって新卒採用や中途採用で「うちの会社はこうで~」なんて話をしても、それが真実かどうかを確かめる術は入社する以外にない訳で、うちと他社を実際に比較することもできない訳ですから、採用なんて捗りません。
超絶ブラックな同業他社で「会社が糞だ、辞めたい」と繰り返している人に、「うちはこうだから遥かに環境は良いよ、うちに来なよ」と言っても、まず話に乗ってはこないですね。
そもそも、「辞めたい辞めたいと言っている人は、言ってるだけで実際には会社を辞めない」というのはアルアルなので、「辞めたい」と繰り返す人は誘っても無駄という話はあるんですけれども。
本当に辞める人は誰にも言わずに気が付いたら居なくなっていますからね。
まぁ、「うちはホワイト企業だ」なんて喧伝すれば逆に胡散臭く思われるだけなので、社労士から優良企業だと言われても、実際にはそれをウリにするのは難しいですよね。

さて、そんなうちの会社では、「そこそこの労働、そこそこの給料、そこそこの生活」をモットー(?)に、「稼ぎ、労働、給与」のバランスを大事にしています。
当たり前のことですが

・暇で簡単な仕事だと稼ぎは良くない
・稼いだ額以上の給料を受け取ることはできない

ので、給料が沢山欲しければ、忙しくて難しい仕事をすれば良い訳です。
でも、それだと「そこそこの労働、そこそこの給料、そこそこの生活」のモットー(?)に反しますよね。
そうしたい人はそうすれば良いですが、大抵はそうじゃないので、忙しくも暇でもない仕事をやってそれなりの給料をもらうということになります。

しかし、人間というのは段々と感覚が鈍る物で、徐々に贅沢になるというか、最初は満足していてもそのうち
「給料を増やせ」
と言い出すんですよね。
給料を増やすためには稼ぎを増やしてもらう必要があるので、それならと仕事の難度を上げると
「仕事が忙しい」
と言い出す。

いや、稼ぎと労働と給与はリンクしているので、そのどれかに著しく偏ることはないんですよ。
顧客との契約額はこちらが決めるのではなく、最終的には顧客が決めることですから、契約額を上げるためには、それなりの能力を示す必要があります。
それをしない、それができないのであれば、顧客からもらえる金額が増えるはずはないんですよね。

給料はたくさん欲しいけど、忙しいのや難しいのは嫌だ

なんて、普通に考えて有り得ないでしょう。
自分がお金を払ってサービスを受ける側だとしたら、能力の無い人や、何もしてくれない人に大金を払ったりはしませんよね。
なんで自分がお金を受け取る側になった途端、急に自分だけを例外にしてしまえるんでしょうか。
労働の対価としての給料は出せますが、仕事はしないが給料はよこせと言われても、そんなもん論外、端から無理です。

なんか、すべてはバランスだと思うんですよね。
世の中に著しい不公平というものが無い訳ではないですが、現状で自分が不平不満に思っていることは、本当に理不尽なものなのか、もしかしたら著しくバランスを欠いているんじゃないか、その点をよく考えてみる必要があると思います。
無い物強請りをしても、「そもそも無い」ものは与えられないですからね。
無い物は無いんですよ。